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第1回 ベースとの出会い

先日、ある楽器屋に行った。
中学生らしき2人がやってきて、
僕の横で恥ずかしげに店員に話しかけた。

少年「あの.....初心者でベースが欲しいんですけど、どれを買ったらいいですか?」
店員「予算は?」
少年「○万円.........。」

その会話を聞いて、自分もかつて同じだった事を思い出した。
何年も小遣いを貯めてお茶の水に行き、ヤマハのベースとアンプを買った。
うれしくて毎日寝床にベースを持ち込んで寝たっけ。

中学生たちがいる楽器屋を出て、ヤマハのリペアルームに向かった。
僕が修理を頼んでいると、
後からひとりの青年が、やはり修理のために店に入って来た。
その彼が出した楽器をみて驚いた。
それは、かつて僕が初めて買ったのと同じ型の古いヤマハだったのだ。
懐かしいなあ.......。

あれから、いつのまにか四半世紀も経っている。
初心に返れというメッセージだったのだろうか。

話は変わるが、今でも古いヤマハは好きだ。
特にBBシリーズ。
実は、さっき話した最初の楽器がBB。
芯があり、特にミドルがはっきりしている。

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立派なダイキャストブリッジ。
そして、この下に埋め込まれている大きな真鍮ブロックが音の良い理由だと思う。

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ベースでは真鍮を弦に直接触れる部品に使うと
鉄、ニッケルなどに比べ、きらびやかだが軽めの音になる傾向がある。
古いBBの場合、駒には鉄製のものを使いしっかり重量感を出している。

そして真鍮を駒の下の振動ブロックとして使えば、
派手すぎずかつ豊かな倍音とサスティンを得られる。
こんな良い方法を、
今誰もやらなくなってしまったのはどうしてだろう。

2007.04.16

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